Orangeへのデジタル領域とグローバルリーチの拡大に伴うサポート

ここではフランスの企業Orangeが使用するフォントの事例を紹介します。Orangeは、ヨーロッパ・アフリカ地域を中心に2億6,300万人の顧客を抱え、携帯電話の通信キャリアサービスなどを提供する大手通信企業です。

Orangeでは、企業規模の成長にともない、新しい地域へと展開した際、自社フォントの性能では対応が難しいことに気が付きました。新しい言語のサポートには一貫性がなく、異なるチームが異なるライセンスとフォントを使用していたため、ブランド認知の低下やライセンスの侵害が危惧されていました。

Monotypeは、企業のライセンスを単一のエンタープライズ契約にパッケージ化することで、ライセンスを簡素化しました。これにより、不正使用を心配することなく、すべての言語や新しいデジタル環境でOrangeのフォントをグローバルに展開することが可能となりました。

ブランドの始まり

1994年、携帯電話が誕生しました。それは、光沢を放つ最新技術を搭載し、非常に高価な新しいデバイスでした。当時は、大量に出回っている消費者製品という現在の状況とはまったく異なり、携帯電話は最先端技術の象徴として認識され、日常的に利用する消費者ではなく、新しい物好きの人たちやビジネスマンといったごく一部のユーザーに販売されました。

Orangeは、そのような状況を変えようとしていました。

「競合他社は携帯電話の最新技術を説明することに終始していました。そのため、ユーザーは混乱し、その最新技術に恐れを感じていました。」と、Orangeのクリエイティブ&ブランドアイデンティティの責任者Jason Panudy氏は述べています。「Orangeは携帯電話の技術を人間味溢れるものにするためのブランドとして立ち上げられました。Orangeでは、携帯電話のデバイス自体ではなく、個人的なコミュニケーションにおけるメリットについて説明しました。全体的なブランドアイデンティティは、シンプルで明確、クリーンで人間的であることをサポートできるように作られました。」

Orangeは携帯電話の技術を人間味溢れるものにするためのブランドとして立ち上げられました。全体的なブランドアイデンティティは、シンプルで明確、クリーンで人間的であることをサポートできるように作られました。

シンプルさと明確さに重点を置いたブランドアイデンティティには、同じく単純明快で複雑ではない書体が必要でした。Helvetica Neueは古典的でありながらも、クリーンな文字と読みやすさを備えており、「Orangeが必要としているフォントを完璧に表現しています。」と、Panudy氏は述べています。この書体は1994年に選択され、数十年にわたりOrangeブランドを象徴する代名詞になりました。

成長するブランドの課題

Orangeは、2015年に世界展開に乗り出したことで、ブランドへの大きな発展プロジェクトの一環として、フォントを変更することを検討していました。

「Helvetica Neueの異なるウェイトを使用することで、コストがかからず、劇的で大きな変更もない中で、Orangeが必要とする変更を行うことができました。」と、Panudy氏は述べています。

「Orangeは、主要フォントのウェイトを35 Thinから75 Boldに切り替えることで、1994年には想像もつかなかったような、ブランドの方向性や、さまざまなデジタルチャネルに対応できる強力な書体を手に入れることができました。」

「しかしながら、地理的にもデジタルの世界でも対象範囲が広がっているため、既存のライセンスでは、すべての市場とチャネル(特にウェブサイトとアプリ)で一貫性を実現することはできませんでした。「Monotypeと連携する前は、複数の国で独自のローカルライセンスを管理するサードパーティのフォントハウスを通じてライセンスを取得していました。」

Orangeのグローバルな野望にも障害がもたらされました。「新しい地域に進出する際には、言語が問題になります。」と、Panudy氏は述べています。たとえば、ヨルダンのクリエイティブチームは、アラビア語のコミュニケーションのためにHelvetica Worldを使用していましたが、その当時Orangeでは主要フォントとしてHelvetica Neue 35 Thinを使用していました。つまり、各国間で書体のスタイルに一貫性を持たせることができなかったのです。

Orangeは、フォントライセンスのアプローチを見直す必要があるということに気づきました。ブランドアイデンティティを傷つける可能性やライセンス違反の恐れを避けるため、Orangeでは、スケーリングでき、シンプルで使いやすいライセンスを必要としていました。また、ライセンスについてクリエイティブな側面、法的な側面、および技術的な側面でアドバイスし、サポートしてくれる会社を必要としていました。このような状況の中、Monotypeが参入しました。

ソリューションとしてのシンプルさ

Orangeは、Monotypeと協力してエンタープライズライセンスを制作することにより、あらゆるユースケース、国または言語ごとに個別にライセンスを購入する手間とコストを解消しました。

「ブランドフォント進展プロジェクトの一環として、Orangeが検討できるオプションについて、Monotypeとディスカッションを行いました。」と、Panudy氏は話します。「Orangeでは、できる限りライセンスの将来が保証されることを希望していました。具体的には、デジタルプラットフォーム用にアップグレードできるということです。必要としていたものについて話しをしただけで、Monotypeは適切なソリューションを提示してくれたので、Orangeではそのソリューションを適宜カスタマイズすることができました。」

Orangeでは、できる限りライセンスの将来が保証されることを希望していました。具体的には、デジタルプラットフォーム用にアップグレードできるということです。

シンプルで、わかりやすい体験の創出について理解しているMonotypeとの連携はスムーズに進み、2社は生産的なパートナーシップを築くことができました。

「Monotypeのライセンス体系により、ライセンスに関わるさまざまなことが中央の一か所で管理されるようになり、合理化されました。」と、Panudy氏は述べています。「Orangeのクリエイティブチームは、適切なフォントに簡単にアクセスし、作成したクリエイティブを自由に使用できる必要があります。Orangeでは、現在、適切なライセンスを所有していることに確信を持っており、チームにライセンスの使用に関する適切なアドバイスも与えられます。

最も重要なのは、Orangeでは、ビジュアルアイデンティティが確保されており、かつ将来にわたり備えることができるという安心のもと、ブランドの成長を継続させることができるという点です。

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