フォントライセンス契約とは?

いかなる契約書でも、一字一句目を通してから署名するというのが、間違いなく理想でしょう。とは言え、時間は限られており、法的な文書を法務チームに委ねたくなるのも無理はありません。ただし、エンドユーザーライセンス契約書(EULA)は、特に特定の条件に注目している場合、実際には非常に分かりやすいものです。
エンドユーザーライセンス契約(EULA)は、ソフトウェアに関するライセンス契約のことで、フォントもこれに含まれます。この場合、EULAはしばしばフォントライセンス契約と呼ばれ、特定のフォントまたはフォントのコレクションを使用する許可を保持者に与えます。
フォントライセンス契約は、以下の3点に沿って進めます。
- 誰と何についての契約か?
フォントライセンス契約の最初の条項では、ライセンシー(貴社など)、ライセンサー(フォント提供者、たとえばMonotypeのアフィリエイトサイト)、およびソフトウェア(フォントソフトウェアなど)を特定します。 - フォントの使用方法は?
EULA本文では、ライセンシーがフォントファイルをどのように使用できるか、または使用できないかについての条件を定めています。2、3件のEULAを確認すれば、以降は自分にとって最も重要な条件(デスクトップやフォントファイルの数、使用期間など)を見極めるのが容易になります。 - 考慮する必要のない点は?
ビジネスでは契約書の内容すべてを検討する必要があります。しかしながら、チームによって関心の異なる定型句(例えば、法務部門とクリエイティブ部門とでは重視するものが異なる)もあるため、自分のチームに関係する条項に焦点を当てるのは自然なことです。
EULAの詳細
ほとんどのソフトウェアと同様に、フォントも有料か無料かにかかわらず、個人および組織にライセンス供与されます。EULAは、フォントソフトウェアの使用条件および規定を定義します。例えば、デスクトップライセンス用のEULAでは、フォントをインストールできるCPUの数が記載されていますが、これはメーカーによって異なる場合があります。
EULA(定義):ソフトウェア提供者(ライセンサー)とソフトウェア使用者(ライセンシー)間の契約であり、特定の条件下でソフトウェアの使用権を後者に付与するもの。例えば、フォントライセンス契約はフォントソフトウェアに関するEULAです。「フォントライセンスタイプ」をご参照ください。
EULAにおける日付
- 開始日:ソフトウェア使用権の契約上の初日
- 終了日:ソフトウェア使用権の契約上の最終日
EULAにおける当事者
- エンドユーザー:フォントの最終的な使用者(モバイルアプリケーションのユーザーなど)
- フォントライセンサー:ソフトウェア使用権を付与する個人または企業
- フォントライセンシー:ソフトウェア使用権を付与される個人または企業
EULAにおけるソフトフェア
- 単一のフォントファイルなど
- フォントファイルのコレクションなど
- 書体内のフォントファイル一式など
EULAにおける支払い条件(フォントライセンスプラン参照)
- 支払い方法:決算の手段と期限を決定
- 支払い金額:ライセンス権利と交換される金銭的対価
EULAにおける使用およびアクセス条件
- ライセンス供与されたフォントファイルを使用できるワークステーション(コンピュータデスクトップなど)の数
- 特定のフォントファイルにアクセスできるユーザーの数
- 許可される使用法(ダウンロード、編集、配信など)
EULAにおける準拠法と管轄
- 準拠法:契約の内容解釈に使用される法律
- 管轄:必要な裁判執行が行われる場所
EULAはどのように執行されるか?
創造的表現と投資に対する主な法的保護として、著作権はクリエイターが自身の知的財産を所有するだけでなく、ライセンスし、保護する権利を保証します。EULAは、著作物をライセンスする人に関連した特定の条件を保護します。
著作権法は国ごとに異なりますが、ベルヌ条約により、180を超える署名国が著作権の国際的な認識に合意しています。他のすべての契約と同様に、EULAには適用される裁判所と管轄が明記されています。著作権を行使するのは著作権者であり、まずは裁判外で、それでも改善されない場合は裁判所を通じて法的措置を取ることになります。このプロセスは、長期化し、公開され、費用がかかる可能性があるため、通常は法廷外で問題を解決することがすべての関係者の利益になります。
ライセンスが失効し、更新を忘れた場合は?
ライセンサーは通常、契約を終了し、無許可使用に対する補償を要求する権利を留保しています。ライセンスに関する問題への不安を排除し、EULAを理解することで、クリエイターは安心感を得ることができ、ひいては自信を持って創作活動を行えるようになります。