Hearst Magazines Digital Mediaにおける創造の自由とデジタルの柔軟性.

Hearst Magazinesにとって、適応とはデジタルへの転換を意味しました。過去10年間で、雑誌部門は拡大するオンライン読者層の需要に応えるために進化してきました。そして、Monotypeはそのすべての過程で寄り添ってきました。 

新たなデジタルリアリティ. 

「10年前と比べて、デジタル体験に対する私たちの自由度は高まっています」と、Hearst Magazines Digital Media（HMDM）のUXおよびプロダクトデザインを担当するクリエイティブ・ディレクター、Theresa Mershonは語ります。Hearst Magazinesの雑誌の中には、何十年、あるいはそれ以上も本棚や雑誌ラックに並んで私たちを惹きつけてきたものもあることを考えると、これは大きな意味を持ちます。 

HMDMのポートフォリオに含まれるブランドのうち、ELLE.com、Esquire.com、Cosmopolitan.comなど18のブランドでは、現在Monotypeのフォントとテクノロジーを採用しています。Mershonのチームは、デジタルユーザー向けにサイトを最適化するため、これらのタイトルを2009年頃からWebフォントに移行し始めました。 

Webフォントは、画面サイズに合わせて自動的に拡大縮小される、効果的なレスポンシブデザインに不可欠です。HMDMにとって、Webフォントを使用することで、スマートフォン、デスクトップ、タブレットのいずれのデバイスを使用していても読者のエクスペリエンスを損なうことなく、コンテンツが見やすく読みやすいものになるのです。

しかし、Webフォント導入はあくまで出発点に過ぎませんでした。 

オンライン体験の進化. 

印刷版の体験をオンラインで再現するだけでは、読者の期待には応えられません。デジタルユーザーの要求は高く、新しいデバイスが絶えず登場しており、出版社はそれに追いつく必要があります。これは大きなプレッシャーのように思えるかもしれませんが、裏を返せば、出版社には課題に取り組みさえすれば、製品とビジネスを改善するチャンスが無限にあるということです。

HMDMはこの課題を前向きに受け入れ、すべてのデジタルブランドを、スピード、シンプルさ、そして柔軟性を重視して設計された新しいプラットフォームに移行しました。各サイトは同じ基盤構造を持っているため、Mershonのチームは新しいアイデアを素早くテストし、改善を繰り返すことができます。 

「読者が私たちとつながる方法の変化に対応できる、柔軟性が必要です」とMershonは語ります。「このシステムは非常に拡張性が高く、真に機敏な対応が可能です」 

フォントはこのシステムを機能させる上で不可欠な要素です。フォントの独自性がなければ、どのサイトも本質的に同じになってしまうからです。「各ブランドのアイデンティティを確立するには、書体と色を効果的に活用する必要があります」 

HMDMはMonotype Fontsを使用しており、Mershonのチームは新しいアイデアを自由に試すことができる環境を整えています。「価値の高い報道コンテンツにふさわしい、美しいプレゼンテーションを作成できるのです」とMershonは言います。彼女のチームはMonotypeのWebフォントを活用したカスタムメイドのテンプレートを開発し、読者が気に入るコンテンツを、デザイナーが自由に作成できるようにしています。 

パフォーマンスへのこだわり. 

理想的なビジュアルを実現することも大切ですが、サイトの読み込みに時間がかかっては意味がありません。Mershonと彼女のチームもこの点を重んじています。

「私たちはジェネラリスト的な視点でデザインに取り組んでいます。デザイナーは制作の最初から最後まで関わり、調整可能な要素と、それらの変更がページのパフォーマンスにどのような影響を与えるかを深く理解しています。さらに、開発チームはページの表示速度を向上させるために絶えず改善を行っています」 

Monotypeと連携することで、ページパフォーマンスを継続的にテストし、改善することが容易になります。Mershonによると、MonotypeのWebフォントを使う大きなメリットの一つは、美しく、読み込みが速いことだといいます。これは、1秒のわずかな違いが求められる場面で非常に重要です。また、柔軟なライセンスのおかげで、さまざまなアイデアを制限なく試せるのも大きな利点です。

Mershonは次のように述べています。「私たちの目標は、パフォーマンスに影響を与えることなく、可能な限り美しいページ体験を提供することです。その意味でMonotype Fontsは大きな力になっています」

未来を見据えて. 

デジタル時代に一つの真実があるとすれば、それは変化こそが唯一不変であるということです。Mershonは、印刷からデジタルプラットフォームへの移行は大きな転換点だったと語りますが、それで終わりではありません。

「ブランドが多様なプラットフォームで読者を獲得するにつれ、ビジュアルアイデンティティは拡大し、フォーカスも変化していきます」と彼女は言います。「例えば、『Cosmopolitan』の場合、Snapchatではキュートで楽しく、アニメーション豊かな表現なのに対し、Instagramではよりファッショナブルで、美しくミニマルなトーンが求められます」

「チャネルをまたいで一貫したブランドを確立することは重要です。しかし、チャネルごとに異なる側面を打ち出し、読者の関心に応えることも同じくらい大切です。Monotype Fontsの幅広い選択肢は、それを実現するのに役立っています」

このバランスを保つうえで、書体は欠かせない要素です。なぜなら、書体によってランドのビジュアルとしての一貫性を失うことなく、トーンを変えることができるからです。つまり、チャネルごとに実際の体験が大きく異なっていても、読者には常に、それがCosmopolitanのメッセージであると伝わるのです。