About Johan Cruijff ArenA.

概要． 

2017年夏、オランダのブランディングエージェンシーVBATから極秘プロジェクトについて連絡がありました。彼らはAmsterdam ArenAの新しいビジュアルアイデンティティを提案しており、書体の観点からデザイン思考を取り入れたクリエイティブコンセプトの共同制作を私たちに依頼しました。コンセプト制作の一環として、ロゴタイプ用のカスタムレターフォームに加え、補助的なディスプレイ用書体、そして来場者体験に一貫性と新たな次元をもたらすための特別な案内用数字セットが必要とされました。 

新しいアイデンティティ提案の目的は、オランダのスポーツおよびサッカー界の象徴であるJohan Cruijffにちなんでアリーナの名称を変更することでした。ロゴタイプはJohan Cruijff ArenAを「The Home of Legends」として象徴するものであり、「過去、現在、そして未来の壮大な出来事が、訪れる人々に長く続く思い出を刻み続けるスタジアム」であるとVBATは説明しています。書体は、スポーツと建築の両方の雰囲気を併せ持ち、新しいスタジアムの今後の再設計で見られる形状を想起させるものである必要がありました。 

アプローチ． 

当初、私たちはVBATと緊密に連携し、ロゴの書体のアイデアを練り上げ、複数の異なる方向性を検討しました。デザインの重要な要素のひとつは、Cruijffの姓のオランダ語表記に含まれる「ij」の合字で、スタジアムの所在地であるアムステルダムを示唆するものでした。 

カスタムディスプレイフォントは、VBATとのロゴタイプにおけるコラボレーションの延長として制作されました。書体デザインのコンセプトは、新しいスタジアムの構造、すなわち内側の長方形の競技場を囲む外側の丸みを帯びたシェル構造から着想を得ています。この発想が、書体デザインのDNAを形作りました。ウェイファインディングの設計プロセスにおいて、VBATは大型の数字が必要であると判断しました。そのため、アイデンティティシステム用に、外側にキーラインのストロークを設けて強調を加えた数字フォントを追加で制作しました。 

結果．  

Fontsmithの創設者兼クリエイティブディレクターのJason Smithは次のように述べています。「Johan Cruijff自身の精神に則り、このロゴタイプは大胆で進歩的です。角度と曲線の強さ、そしてシャープなエッジとソフトなエッジを併せ持つ形状における微妙なコントラスト。ロゴのバランスと全体的な構造、堅固さを完璧なものに仕上げています」。  

VBATのクリエイティブディレクター、Graham Sturtは次のように語っている。「Fontsmithはピッチプロセスの最初から私たちと協力し、大きな成果を上げました。以前のプロジェクトで互いをよく知っていたため、信じられないほど短い期間で多くのことを成し遂げることができました。「Home of Legends」というコンセプトがプロセスの非常に早い段階で確立されたことで、Fontsmithにこの特別なプロジェクトのためのモダンなカスタム書体を開発するために必要な自由を与えることが容易になりました。最終的な成果には本当に満足していますし、Johan Cruijff AreanAの多くのブランドキャリアにこの書体を使用することを楽しみにしています。この書体が真価を発揮するのはこれからです」 

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