H&Mのファッショナブルなクオリティフォント

H&Mは、店内グラフィックのような大きな書式からウェブサイトや季刊ファッションブックでの小さな書体に至るまで、すべてのコミュニケーションにおいてスタイリッシュなカスタム書体を必要としていました。MonotypeはThe Studio と共同で、H&M独自のHM Amperserifのデザインと開発にあたりました。

スウェーデンのアパレルブランドH&Mは、世界第2位を誇るアパレル小売店であり、世界各国に3,000軒を超える店舗を擁しています。ブランディングマテリアルは、広告からカタログ、パッケージ、映像、看板まで多岐にわたります。H&Mはすでに、HM Ampersandと呼ばれるカスタムデザインのsans serif体デザインを使用していました。これもMonotypeによるデザインです。H&Mは世界各国の事情に合わせて柔軟に使用できる、さらに豊かな書体言語の開発を希望していました。そこでMonotypeは、H&Mから既存のHM Ampersandのコントラストとなると同時にそれを引き立てるようなserif体の開発の依頼を受けたのです。

この二次書体は、店内グラフィックのような大きなサイズから季刊ファッションブックのような小さなものに至るまで、H&Mのあらゆるコミュニケーションにおいて、ブランドの声とスタイリッシュな雰囲気を伝えなければなりません。Monotypeの書体デザイナー大曲 都市は、スウェーデンのデザイン会社The StudioとH&Mのマーケティングチームとの密接なコラボレーションから、HM Amperserifを開発しました。この書体のデザインは、HM Ampersandの構造を受け継ぎながら、H&Mのタイポグラフィーに優れた柔軟性を与えることができるのです。H&Mはアイデンティティを維持しつつ、デザインのクオリティで妥協することなく、幅広い顧客層に訴えかけながらも、グローバルレベルで明確なビジュアル言語を提示する必要がありました。

HM Amperserifは、1950年代にVogueやElleなどの雑誌で頻繁に使用されたことを受け、ファッション業界で人気が高まった高コントラストのserif体の伝統を受け継いでいます。HM Amperserifは、このビジュアル史を踏襲していますが、例えば小文字の「g」では下の丸い部分のストロークが若干細くなっている点など、微妙なニュアンスを取り入れていることに注目してください。

HM Amperserifでは、3種類のサイズが開発され、大型の屋外用広告看板から買い物袋に至るまで、最大から最小のプロポーションで文字のスタイルが維持できるよう配慮されています。MonotypeはThe Studioとともに、H&Mの事業において重要な要素である数字にもとりわけ気を配り、価格表示やキャンペーンの見出しに最適となるようデザインに意匠を凝らしました。

H&Mがグローバルブランドであることに配慮し、Monotypeはラテン語、ギリシャ語、キリル文字、タイ語、アラビア語を含めた複数の言語文字の書体の開発も手がけました。デザインチームは密接な協力体制で、インド向けのインド語派ロゴも開発。H&Mが新しい拠点に進出する際には、Monotypeは新しい通貨記号や追加の文字に使用するフォントを積極的に更新しています。

HM Amperserifにより、H&Mは他にはない、ファッショナブルでありながら実用的な書体の声の構築を実現しました。また、フルセットのカスタム書体によって、印刷物やデジタル環境を通じて、世界各地の消費者にその声を届けることが可能となったのです。